最終ステージ【フブスグル湖】
朝はMSゲストハウスの無料の朝食を食べた。
パンもおかわりできるし、コーヒーも無料で飲めるのでありがたい。朝からお腹いっぱいになった。
最終目的地のフブスグル湖のほとりにある町ハトガルまでやって来た。帰りはムルンまで自転車で戻って、そこからはバス輪行でウランバートルに戻ることにしたので、時間に余裕ができた。残りの時間は自分へのご褒美として、フブスグル湖の周辺をのんびり走って、楽しく過ごそうと思う。
フブスグル湖の東側へ
まずはフブスグル湖の東側に行ってみる事にした。昨日行った木製の赤い橋を渡り、30kmほど行ったところにキャンプ場(Google mapで見つけた)があるので、まずはそこを目指す事にした。
10時半過ぎに出発。木製の赤い橋を渡ると、そこからはずっと未舗装の道が続いた。
平坦だと思いきや、意外と登り坂が続き、さらに強い向かい風が吹いていて、キツい。
登り切ると今度は降り。風が冷たく感じる。しばらく行くと、タイガ(針葉樹林帯)の森が見えてきた。
タイガを見ると、ずいぶん北に来た感じがした。
そこから、しばらく行くと川があった。自転車に乗ったまま渡れるか微妙。中央部が意外と深そうに見えた。一番浅そうな場所を探して、そこから自転車に乗ったまま川を突っ切ろうと思ったが、荷物や服がびしょ濡れになりそうなので、ここは無難に靴を脱いでサンダル(Teva)に履き替え、自転車を押しながら川を渡った。
川を渡り切って、靴を履き進み始めると、また川があった。また靴を脱いで川を渡った。そんなことをしていたので、とても時間がかかった。
Ancient Ocean Resort
30kmほどの距離だったが、とても時間がかかったが、ようやく目的地に到着した。周囲にはゲルやコテージがいくつかあるのだけでその他は何もない。人の気配が全くしない。なんだが不安な気持ちになる。
まずはAncient Ocean Resortに行ってみる事にした。
ここは、Google Mapのクチコミに「サイクリストにとって完璧な場所」と書かれていたので、行ってみることにした。
Ancient Ocean Resortは思っていたよりも豪華なリゾートホテルだった。全然、キャンプ場ではない。目の前にフブスグル湖が一面に広がり、まるで海のように見える。オーシャンリゾートいう名も頷ける。
敷地内に入るが誰もいない。いくつかゲルがあって、レセプションと書かれたゲルの戸を叩いてみると、スタッフらしき女性が出てきて対応してくれた。
そのスタッフの話だと、このリゾートはすでに夏の営業が終わっていて、明日にはスタッフ全員、ウランバートルに帰って誰もいなくなるとのことだった。それでは、別のキャンプ場に行こうとしたら、ボス(マダム)が出てきて、この近くにあるキャンプ場は全てクローズしていると教えてくれた。
結局、誰もいないこのリゾートに泊めてもらうことになった。スタッフはこれから出掛けてしまって、夜21時ぐらいまで帰って来れないとのことだった。
すぐに何か食べるか?と聞かれ、ご飯を食べることになった。15時過ぎで中途半端な時間だったが、ここに来るまで菓子パンしか食べていなかったので、ありがたかった。
大きなゲルの中はレストランになっていて、とても豪華なつくり。
パンと紅茶が出て来た。
モンゴルのバター(みたいなの)がすごく美味しかった。フード(食料)があまりないとスタッフが言っていたので、パンだけかと思っていたら、ものすごい大盛りの料理が出て来た。
こんなに野菜が入った料理は、モンゴルでは初めてだ。味もとても美味しくて、パンをいっぱい食べてしまったことを後悔した。でも、全部食べた。
食後、部屋に案内してもらった。窓からはフブスグル湖が見える。
反対のドアを開けると、草原にヤクたちが見える。
湖の方へ散歩に行って見ると、砂浜になっていて本当に海みたいだった。
日が暮れると一気に寒くなった。
初めて、薪ストーブを自分でつけてみた。モンゴル流のガスバーナーで一気に火をつけたが、なかなか部屋が暖かくならなかった。
薪の量を増やして、再度ガスバーナーで火をつけると、ようやく部屋中が暖かくなってきた。15時過ぎに、ここで食べたご飯の量が多過ぎて、夜になってもお腹が空いていなかったので、軽く菓子パンを食べて夜ご飯を済ませた。21時過ぎにスタッフがやって来て「夜ご飯は食べるか?」と聞きに来てくれたが、さすがに断った。
ハトガルヘ戻る
翌朝、スタッフたちはウランバール戻るための準備をしていた。この辺で2泊ぐらいしたいなあと思っていたが、自分もハトガルへ戻る事にした。
朝食は肉うどんを作ってくれた。
朝食を食べ終え、ハトガルに戻ろうとしていると、マダムがなぜか上機嫌で写真を撮ることになった。
チンギス・ハーンみたいに座れと指示され写真を撮った。2023年(夏)の最後の客だと言われた。
別れ際、スタッフからパンとベリーとゆで卵をたくさんもらった。ありがたい。
フブスグル湖の西側へ
ハトガルに戻り、またMSゲストハウスに宿泊した。
今度は日帰りでフブスグル湖の西側へ行ってみる事にした。ハトガル空港(使われていなそうな空港)の脇のグラベルをぐんぐん進んだ。
開けた場所もあり、走っていて気持ちが良かった。
20km弱走り、峠を一つ越えると、眼下に湖が広がるのが見えた。
最高の景色。ここがこの旅のゴール(最終目的地)でいいなと思った。
坂を降って、湖のほとりまでやって来た。
湖を眺めながら、昨日もらったパンの残りと鶏レバーのペーストの缶づめを食べた。ここをゴールとして、この旅を終えることにした。
この日のサイクリング動画↓
もう少しだけ続きます。
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